高齢化社会を迎えている日本において、介護の問題は誰しもが直面する可能性があります。介護は確かに大変です。
しかし、笑顔で毎日を過ごすことが理想です。

では、自宅療養などの際に活用できる「訪問介護」とは一体どのような業務内容なのでしょうか。
この記事では訪問介護の魅力や、利用のメリットを解説しますね。

訪問介護とは？3つのメリットも解説

訪問介護はその文字通り、ご自宅で過ごされている方を訪問し、介護を提供する業務です。
訪問介護とは対照的に施設介護と呼ばれる業務もあります。

施設介護とは、介護施設に入所している方向けの介護内容とは利用できる場所が明確に異なっています。
訪問介護は住み慣れた家で健康や生活の維持のための、サポートが受けられます。

そして、家族のつらい負担軽減にもつながります。

高齢化社会を迎えてから年月が経過している日本において、介護の問題は、介護する方・される方の双方に重い負担がのしかかる問題です。

老々介護の問題も深刻化している今、訪問介護は全国的に需要が高くなっています。
では早速、メリットに触れていきますね。

1．通院負担の削減

介護が必要な方の場合、その支援を受けるためには介護施設へ通院をするか、施設への入所を検討する場合が多くなっています。
しかし、専門施設は定員オーバーとなっていることが多く、待機を余儀なくされる場合があります。

そのため、入所待ちの方も通院を選択している場合が多いでしょう。
しかし、通院もご本人や家族にとって大変大きな負担ですよね。

訪問介護なら通院の負担も不要であり、住み慣れた家の中で専門性の高い介護を受けられます。
できる限り慣れたところで暮らしたい、という願いを支えてもらえます。

2．家族全体の負担を減らせる

介護負担を理由に家族が苦労をするケースは増加傾向にあり、老々介護が大きな社会問題となっています。
高齢者を支える若年層が急速に減少していく中で、高齢者間で介護をこなすケースも決して少なくありません。

ご家族全体の負担が強まっている中で、在宅介護で第三者がお手伝いに入ることは、家族全体の負担を減らすことに繋がっています。
第三者が定期的に訪れることで、老々介護の異変にも気が付きやすいというメリットもあります。

介護は孤独な状況に陥りやすいですが、自宅に明るい他者が訪れることで、気分転換につながるという声も寄せられます。

3．一人暮らしの方もサポート

在宅介護を受ける方のなかには、一人暮らしの方もいます。
頼れるご親族や友人が身近にいない場合、訪問介護を生活の中で活用することは、生活維持のために欠かせないサポートとなっています。急速に増加する独居老人にとって、訪問介護は生活を支える大切なパートナーです。

訪問介護は便利！魅力的なサービスとは？

訪問介護には上記に挙げたように3つのメリットがありますが、具体的にはどのようなサービスを享受できるのでしょうか。
訪問介護の業務内容とは、以下3つに分類されています。

1．身体介護

まず1つ目は身体介護です。身体介護とは利用者の身体をサポートする介護です。
食事や入浴の介助などが該当するほか、着替えのお手伝いや排泄の介助などの行為も該当します。

身体介護は介護負担が大きいものであり、ときには床ずれ防止などの体位変換のお手伝いも必要です。
身体介護は訪問介護の核となる業務です。

2．生活援助

2つ目は生活援助です。介護を求める方の多くは、お身体の稼働が難しい状態であり、思うような家事ができていません。
利用者自身やご家族が家事をこなせない場合には、訪問介護の一環で生活援助サービスが実施されています。

ホームヘルパーが訪問し、自宅内の掃除や洗濯などをこなしてくれます。
一人暮らしの方は特に重宝したくなる、重要なサービスですね。

3．通院介助

最後の3つ目は通院介助です。通院介助とはデイサービス活用時や通院時などに、乗り降りや送迎を実施するものです。
ただ単純に送迎を実施するのではなく、施設内に安全に送り届け、利用手続きなどもサポートしています。

なお、通院介助は要介護者のみが利用できます。

この3つが訪問介護の業務内容です。

訪問介護にできないことはあるの？

訪問介護に、できないサービスはあるのか気になりますよね。
まず、冒頭に述べておくと、訪問介護はあくまでも訪問の範囲内でできる介護サービスに留まります。

ご自宅は医療施設ではないので、医療行為は受けられません。
例えば、定期的に注射が必要な場合でも、医療資格のないホームヘルパーなどの職員が駐車を利用者に打つことはできません。

そのほかのできないサービスは以下のとおりです。

生活援助とは異なる行為

生活援助は先に述べたように、訪問介護の一環で受けられます。
しかし、留守番をすることやペット飼育のお手伝いなどは、利用者に必要な介護とは言えないでしょう。

生活援助との線引きは難しいですが、あくまでも訪問介護は利用者の介護のために行われるのであり、住まい全体の家事を担うわけではありません。

家族のお手伝い

訪問介護は心身が疲れやすい利用者とそのご家族を支える重要なサービスですが、その一方でご家族は介護を必要とするご本人ではありません。

訪問介護を受けられる方は対象が決まっており、利用者のご家族のお使いなどはお手伝いができません。
例として、利用者のお子様を預かるなどの行為はできません。

あくまでも介護サービスは要介護1～5の認定を受けている方に向けて行われているので、ご注意くださいね。

訪問介護は魅力的？働くことで得られる経験とは

訪問介護は利用者やそのご家族からすると画期的なものです。
では、職員として訪問介護に従事することには、どのような魅力があるでしょうか。

訪問介護は日中帯の働き方が基本です。そのため、子育て中の方も働きやすい仕事です。
また、施設介護のシフトの大変さに疲れた方も、訪問介護なら夜勤がない事業所が多いので、安心して働くことができます。

訪問介護は未経験から挑戦しながら、資格の取得も目指すことが可能です。
介護業界で働いてみたい、未来を拓きたいと考えている方は、訪問介護の現場から挑戦されてはいかがでしょうか。

まとめ

この記事では訪問介護のメリットについて、主に利用者の視点から詳しく解説しました。
訪問介護はできないサービスもあるものの、在宅にいながら専門性の高いサービスを受けられるため、年々需要が高まっています。

また、介護ワーカーから見ても、夜勤なく働ける事業所が多いためメリットが大きいでしょう。